ゴン太の考え。

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【ネタバレあり】新春ドラマスペシャル「坊ちゃん」を観た感想

2016年の新春ドラマスペシャルで「坊ちゃん」がやってました。

主演は嵐の二宮和也です。配役もよくて、明るい話の展開でした。

 

目次

 

今から思うと、すっきりしない原作

原作の坊ちゃんは山嵐とともに赤シャツを殴って、坊ちゃんは清の元に帰るのですが、その後、松山の人たちがどうなったかは描かれていません。

特に、マドンナはつかみどころのない人物として描かれてます。うらなりの家がかたむいた後に赤シャツと婚約することになるのですが、うらなりに対する気持ちだとかは描かれていません。

その後も赤シャツは坊ちゃんに懲らしめられても、相変わらず学校で幅を利かせているかもしれないし、結局、坊ちゃんは松山になじめなかっただけなんじゃないか、とも思ってしまいます。ちょっと羽を伸ばして遊んでいたくらいで坊ちゃんと山嵐にボコられる赤シャツもかわいそうです(笑)。今の時代なら、ネットで晒しあげられるのは坊ちゃんのほうじゃないでしょうか。

 

ハッピーエンドのドラマ版

今回のドラマ版は原作の話をふまえつつも、そのあたりのもやもやを晴らしています

松下奈緒の演じるマドンナは自我のある人物として描かれていますし、坊ちゃんに影響されたうらなりとマドンナは最後にかけおちします。

また、原作では最後まで感じの悪かった生徒たちですが、ドラマ版では坊ちゃんが貫いていた「人にウソをつかない」を理解するようになり、最後に学校に残った赤シャツに反発する、というラストになっています。

最後に野だいこまで裏切ったのは、原作を知っている人にとっては笑えるポイントだったと思います。

原作とだいぶ違うラストでしたが、そこは 坊ちゃんの隣に住んでいた又吉先生演じる、夏目漱石が参考にしたお話、というオチでした。

 

何を感じたか

小説版の書評とかを見ていないので、的外れかもしれませんが、ある部分以外は原作のかなりの部分を変えていたドラマ版だったと思います。たぶん、夏目漱石の地方に対する風刺みたいなのもあって、そういうのは一切ドラマ版では含まれていませんでした。生徒が全員、標準語をしゃべってましたし。

ただ、坊ちゃんの理解者である清の存在の部分は一緒です。

自分のよいところを探してくれる人の存在とアドバイスのありがたさ、というのは現在でも通じるところがあるのかな、と思いました。

あと、二宮和也は演技上手ですね。感心しました。